好財務・業績、株主還元に積極的な東亞合成（4045）

直近10年間の業績推移も安定しており、非常に好財務なので、資金余力があればすぐにでも購入し、20年間くらい寝かせておきたいです。

PBR1倍に向け、総還元性向を100％に引き上げ、株主還元にも積極的な所が良いです。

アクリル酸エステルの先駆。
車載電池向け材料も展開。
瞬間接着剤「アロンアルフア」を擁す

四季報

沿革

1942年　矢作工業として名古屋に設立

1949年　東レと提携してナイロン材料（アノン、ラクタム）供給契約を締結、株式上場

1963年　瞬間接着剤「アロンアロフア」生産開始

1973年　名古屋工場に住友化学との業務提携によるプロピレン法アクリル酸エステル設備完成

1983年　粗アクリル酸供給源として昭和電工（現レゾナック）と共同出資で大分ケミカルを設立

2004年　中国江蘇省張家港市にDICと合弁で光硬化型樹脂の製造・販売を目的とする会社を設立

2018年　タイに子会社を設立し、アクリルポリマー工場を竣工

事業内容

報告セグメント	主要製品
基幹化学品事業	カセイソーダ・カセイカリ・次亜塩素酸ソーダなどの電解製品、硫酸、工業用ガス、アクリル酸・アクリル酸エステルなどのアクリルモノマー等
ポリマー・オリゴマー事業	アクリルポリマー、高分子凝集剤、光硬化型樹脂などのアクリルオリゴマー等
接着材料事業	瞬間接着剤、機能性接着剤等
高機能材料事業	高純度無機化学品、無機機能材料等
樹脂加工製品事業	管工機材製品、建材・土木製品、ライフサポート製品、エラストマーコンパウンド等

業績

業績	売上高	営業利益	経常利益	当期利益	一株益(円)	一株配(円)
連20.12	133,392	12,336	13,054	8,142	62.4	30
連21.12	156,313	17,676	18,983	13,771	108.1	36
連22.12	160,825	14,382	16,446	12,494	101.3	36

セグメント

財務諸表

資産

現金預金404億円（15％）
有価証券180億円（7％）
有形固定資産908億円（34％）
投資有価証券285億円（11％）

負債

有利子負債124億円（5％）

純資産

自己資本比率77.7％
配当性向35.5％
利益剰余金1,582億円（60％）

損益計算

売上高
営業利益率8.9％
経常利益率10.2％
当期純利益率7.8％

投資有価証券売却益
前期17億円、当期26億円

キャッシュフロー

投資額（億円）

科目	前期	当期
減価償却費	106	105
固定資産 に対する支出	115	203

自己株式の取得による支出
前期40億円、当期43億円

株価　個人的な購入価額

1,372円（2023.12.29）

時価総額167,521百万円(12/29)
配当利回り（会社予想）2.92%(12/29)
1株配当（会社予想）40.00(2023/12)
PER（会社予想）(連)15.86倍(12/29)
PBR（実績）(連)0.77倍(12/29)
EPS（会社予想）(連)86.50(2023/12)
BPS（実績）(連)1,786.85(2022/12)

直近5期の平均EPS：90円

進捗：79％（3Q）

需要・顧客構造（＋5％）：

国内売上比率が8割超であり、製造拠点は国内が9割超を占めています。東亞合成の扱う製品は自動車・電化製品・半導体・日用品・建材と様々な分野で利用され、収益が安定していると思います。

競争環境（＋10％）：

品質・信頼性が必要な業種であり、製造工程も複雑で新規参入の設備投資額も多く、新規参入には時間を要すると思います。研究開発活動に39億円を支出しており、技術力による参入障壁も高いと思います。

ビジネスモデルの有望性（＋5％）：

エネルギー価格が下落してきており、中国不動産バブル崩壊による景気後退も回復してくると思うので、業績回復に期待が持てます。

株主優待（＋％）：なし

個人的な好み（▲10％）：

自己資本比率が高く、実質無借金経営であり、ネットキャッシュ（現預金＋有価証券＋投資有価証券―有利子負債）が745億円あり、1株当たりベースで626円もあります。

PBR 改善に向けた取組みとして、2025 年中期経営計画期間の期間総還元性向100%を目途株主還元としており、株主還元に積極的です。

ただ、業種的に大きく株価が上昇する気がせず、購入には消極的です。

個人的な目標株価

PER90×14倍＝1,260
PBR1,787×0.7倍＝1,251
プレミアム1,255×1.05×1.1×1.05×0.9＝1,370

※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。

以上