久しぶりに産業廃棄物処理のフジコーを調べたら、ニッケに買収され、上場廃止になっていました。
ニッケは株主優待もあり、株価も割安なので、調べてみました。
羊毛紡織の有力会社ながら利益柱は商業施設賃貸。
四季報
スポーツや介護施設、売電などへも展開
沿革
1896年 日本毛織設立
1899年 加古川工場操業開始
1949年 株式上場
1988年 市川市にショッピング・飲食・スポーツなどの複合施設「ニッケコルトンプラザ」を建設、賃貸・営業開始
2006年 スポーツ用品・釣糸・産業資材製造・販売のゴーセンを子会社化
2013年 ニッケまちなか発電所明石土山開業
2018年 家具・インテリア通販サイト運営のAQUAを子会社化
2020年 建築工事業の田中工務店を子会社化
2021年 株式交換により上場会社の株)フジコーを子会社化
事業内容
業績
業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
連20.11 | 104,915 | 9,048 | 12,655 | 7,121 | 98.6 | 27 |
連21.11 | 106,619 | 9,900 | 9,784 | 8,308 | 115.1 | 28 |
連22.11 | 109,048 | 10,707 | 11,715 | 7,283 | 100.5 | 30 |
セグメント
財務諸表
資産
現金預金345億円(21%)
有形固定資産472億円(29%)
のれん4億円(0.2%)
投資有価証券221億円(14%)
負債
有利子負債193億円(12%)
純資産
自己資本比率65%
配当性向30%
利益剰余金964億円(59%)
損益計算
売上高
営業利益率9.8%
経常利益率10.7%
当期純利益率6.7%
キャッシュフロー
投資額(百万円)
科目 | 前期 | 当期 |
減価償却費 | 3,669 | 3,869 |
固定資産 に対する支出 | 3,226 | 4,312 |
子会社株式の取得による支出24億円
自己株式の取得による支出30億円
株価 個人的な購入価額
1,179円(2023.7.26)
時価総額92,527百万円(07/26)
配当利回り(会社予想)2.54%(07/26)
1株配当(会社予想)30.00(2023/11)
PER(会社予想)(連)11.42倍(07/26)
PBR(実績)(連)0.76倍(07/26)
EPS(会社予想)(連)103.23(2023/11)
BPS(実績)(連)1,544.25(2022/11)
直近5期の平均EPS:95円
需要・顧客構造(+5%):
国内売上比率が9割超と内需に依存しており、中長期的な市場の縮小が気になります。衣料繊維は景気変動の影響が少なく、安定した収益を稼げそうです。一方、人とみらい開発事業・生活流通事業は個人所得などの影響を受けそうですが、そこまで景気変動に左右されず、総じて、景気変動の影響は受けなさそうです。
競争環境(▲5%):
衣料繊維事業は、ユニフォームが8割を占めています。顧客にとってユニフォームを他のメーカーに切り替えるコストと手間(スイッチングコスト)は大きく、競争環境は緩そうです。しかし、売上比率の7割を占める他の3事業は、競合他社も多く、競争環境は厳しそうです。
ビジネスモデルの有望性(▲20%):
M&Aを進めることで、成長を目指しています。23年11月期は6~7件の案件を検討しており、M&Aに対する意欲の高さを感じます。
しかし、企業を見極める選球眼があるのでしょうか。衣料繊維がメインの会社なので、M&Aで事業を拡大することで、逆に利益率が下がる気がします。
株主優待(+15%):
100株以上保有で株主優待カタログによる特別価格販売+QUOカード1,000円分がもらえます。1年以上保有とハードルは高いですが、QUOカードがもらえるのは魅力的です。
個人的な好み(▲20%):
自己資本比率が高く、ネットキャッシュフローがプラスなのが魅力的です。一方で、M&A偏重な方針があまり、好きではありません。M&Aするなら、ニッケが買うのではなく、投資会社の株を買いたいと思いました。
個人的な目標株価
PER95×14=1,330
PBR1,544×0.7=1,081
プレミアム1,205×1.05×0.95×0.8×1.15×0.8=885
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
以上
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