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三重銚子川渓流釣り(不動谷源流へ猪突猛進したらアマゴの楽園があったが、山から猪が突っ込んできた)

渓流釣り
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2024年8月。三重紀北町の百名山の大台ケ原から流れる銚子川の源流で渓流釣りをしました。悪路で危険を伴う林道を進み、深い崖みたいな所を降りる必要があります。斜面からは猪が突進してきて、谷に走り抜けるという、危険度マックスのレベルの高い渓谷でした。ただ、源流は透明度が高くエメラルドグリーンで、水中にはアマゴが泳いでいました。不動谷はレベルが高く、危険な渓谷なので、記事を読んで来ようとは思わず、知的好奇心を満たしてもらえればと思います。それでも来ようという猛者は、複数名で、装備を用意し、山岳保険に入った方が良いと思います。

銚子川とは

三重県北牟婁郡紀北町相賀。銚子川は日本百名山である大台ケ原の南端を水源とし、太平洋に流れ着きます。

大台ケ原は年間雨量5,000ミリであり、平均的な都市の4倍ほどの雨量があります。南風が吹くと太平洋から湿った空気が、山にぶつかり、上昇気流となり、大雨を降らせます。釣行した時も、午後1時に豪雨となりました。

私は大阪在住なので、近鉄のビスタカーで難波から松坂に移動し、タイムズカーで紀勢自動車を南に1時間走ります。

海山ICから1時間ほど林道を登り、目的地に到着しました。未舗装道路で落石を除去しながら登る必要があり、大変な場所でした。軽自動車のハスラーを借りるのがGOODでしょう。

銚子川は銚子川漁協が管轄しており、フィッシュパスというオンラインサイトで遊漁券を購入できます。

銚子川・鍋谷川・又口川・船津川・大河内川・往古川(銚子川漁協) | FISHPASS(フィッシュパス)
銚子川の特徴は、全長17kmの中で、鮎釣り、渓流釣りを楽しめる魅力的なポイントが、コンパクトにまとまっているところです。銚子川漁協では、増殖活動に沢山の稚魚放流などを行っていますが、天然資源も豊富で釣り人にはたまらない河川です。清流銚子川にはアユをはじめ、アマゴ、ウナギ等多種の魚が生息しています。 NHKスペシャ...

日券が1,500円なので手ごろです。

銚子川は2008年ごろにNHKスペシャル「見えないものが見える川~奇跡の清流 銚子川~」として紹介されており、水中の透明度にも注目です。

学問の吊り橋

銚子川の河口から少し登った所は、瀬切れを起こしていました。

降雨の少なさ、伏流水の影響あるのでしょうが、上流のクチスボダムから取水し、尾鷲市の別水系で発電していることも影響しているのでしょう。瀬切れをしていても見えない河原の底には伏流水が豊富にあり、ここにしかいない貴重なエビも生息しているようです。上流の水量に期待し、魚飛橋を登り、銚子川第二発電所の下ぐらいに入りました。

砂利道で鮎釣りをメインとする駐車スペースが数箇所ありました。学問の吊り橋があります。

吊り橋の上から見ると

水量が多く、ポイントも多かったのですが、

タカハヤとウグイが釣れて、アマゴは釣れませんでした。

目視でも鮎を確認でき、水中には鮎がたくさん泳いでいました。透明度が高く、水底が水面に映って、上下逆でも気づかなそうです。

三重銚子川中流域で渓流釣り(透明度の高いエメラルドグリーンの水中に感動)

不動谷の入渓口遠し

銚子川には電源開発J-POWERが開発した水力発電所があり、取水口が複雑に張り巡らされています。

不動谷の砂利道を進み、落石を道路脇に移動することで清五郎の滝に辿り着きました。谷の近くには車2個分ぐらいの駐車スペースがありました。この清五郎の谷は沢登りで有名な所で、何人か動画を上げていました。

清五郎の滝は上流も下流も滝になっており、谷から不動谷まで距離があり、降りられそうな気配はありません。

道路にはフラッパーゲートがあるので、歩きで進みます。

不動谷の清五郎の滝の上流にクチスボダムに向かう取水口があります。発電用に比較的道路整備はされていましたが、落石が怖い不気味なトンネルを3個ほど抜けました。

上流への道を向かうこと1時間。全く川に降りられる気配がありません。不動谷が急峻すぎて降り口を見つけられずにいます。道路と川の距離も遠かったです。

道路が支流にぶつかり、橋があり降りられそうな雰囲気な場所まで来ました。

光谷

花崗岩の巨石が転がる美しい渓谷です。

午前10時、大分明るくなりました

巨石が多く、高低差もあります。川の流れが伏流水のように岩の下に入っている所も多かったです。渇水気味で、アマゴの活性が低く、一度食ってきたアマゴを逃すと、2度目はありません。

GOPROで水中を確認すると、良型のアマゴが泳いでいました。

GOPROは手元のディスプレーですぐに撮影した動画を確認でき、アマゴの有無が分かるので非常に便利で、おすすめです。

下流から本流に入ろうと思いましたが、結構高低差がありました。ロープと複数名の協力があれば降りられるのでしょうが、ソロ入渓だったので、下流は諦め、上流に向かいました。岩場が険しく登りづらい。でもちゃんと良型のアマゴが出てきます。

20センチ超のアマゴも出てきてくれました。橋から50mの所に大きな滝がありました。

今までの花崗岩質の岩とは違い、泥岩砂岩の滝です。大巻も難しそうです。なお、手前の道路に上流に繋がる林道があり、その林道を使うと滝の上に入れるようです。

光谷1の大淵になっており、水中にはアマゴがたくさん泳いでいましたが、人の気配に気づかれて、エサをつつき釣れません。動画には水中の様子も撮影したのでお楽しみに。

三重銚子川源流(大台ケ原を源とする透明度の高い清流の先には、アマゴ達の群れがいたが、渇水で簡単には釣れない)

不動谷源流

光谷より上流の林道は荒れ果て、土砂が崩れている所が多く、迂回しながら上流の林道を進みます。

2回ほど人が降りたであろう谷を100mほど下ってみました。不動谷が目の前にあるものの、川まであと一歩の所で崖になっており降りられません。悔しいです。ヤマップを見ると道路と川が近づく所があったので、そこで再び川にアプローチをしました。

砂防ダムがあり、建設のために道路からのアプローチ道路があり、何とか入渓できました。砂防ダムの上から見える景色が衝撃的です。こんな険しい所に砂防ダムを建造した先人の方々に畏怖の念を抱きます。

上流はしばらく砂防ダムで土砂が堆積した場所になっていますが、どの淵でも何匹もアマゴが出てきてくれます。

アマゴの楽園です。しかし、突然の豪雨。こんな場所で鉄砲水に打たれたらひとたまりもありません。でも、せっかく来たのだから、もっと上流まで登りたい。葛藤しながら急いで渓谷を登ります。

どの淵でも超絶アマゴが食ってくるから、辞められません。しかし、上流に大きな滝が見えてきました。

この滝は角度的に登れません。大巻出来る自信もありません。大アマゴがいるのでしょうが、大雨と滝の瀑布に恐れおののき、奥まで毛ばりを投げ入れられません。水中の様子だけでも撮影しておけば良かったと後悔しています。

動画は私史上ナンバー1の出来です

三重銚子川源流(清流のその先、不動谷の奥地には素直なアマゴ営みを続け、大台ケ原の懐の深さを感じたが、豪雨で1時間半歩いた行路を即撤退、大台ケ原の地質、発電所を好き勝手話出来て満足)

銚子川の発電事業

銚子川は電源開発J-POWERの発電所があります。不動谷には銚子川第二発電所があります。

この発電所は、裏の岩井谷から水を引き込んでいます。岩井谷もゴルジュで滝が多く高低差がある渓谷です。漁協に岩井谷の事を聞いたら、危険で経験者のガイドが必要な渓谷だと言っていました。岩井谷に入った人が、ブログや動画を上げていましたが、難易度の高さに驚きました。

さて、この銚子川の導水道をまとめました。

銚子川の別水系である坂本貯水池と、不動谷の清五郎滝の上流、古和谷あたりでも取水し、クチスボダムに流れ込む所で発電します。クチスボ貯水池に貯めた水は、導水管を通し、尾鷲市の中川で発電します。

2つの発電所を利用し、高低差を有効活用しています。J-POWERのHPを見ると、銚子川の清流を守るために、ダムの取水口にはゲートが動く表面取水設備が設置されているようです。

花崗岩に磨かれた銚子川の水の透明度は高く、見ているだけで癒されます。

隣の宮川も含め、この地域は水力発電が多く、中部電力の発電量はさぞかし多いのだろうと思いましたが、水力発電比率は4%程度です。

中部電力HP参照

中部電力圏内の電力使用量の多さ、人々の電力使用が増加している事をまじまじと感じます。

銚子川の地層

国土地理院の地質マップを確認すると、

大台ヶ原の最高峰は日出ヶ岳で標高1,695mです。断層の様子から大台ケ原はカルデラ火山であった事がうかがえます。

山の上の方は、砂岩泥岩が中心であり、山の水が濾過されて、美しい清流になっているのだともいます。光谷辺りは細粒黒雲母花崗岩で、銚子川の中では珍しい地層だったのだと思います。

以上です。

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