2024年。大堰川(通称上桂川)の年券を購入して、主要な渓谷を攻めました。観光で有名な嵐山に流れる桂川の源流です。ただ、標高が900m程度の山から流れ出る渓谷で渓流魚であるアマゴ・イワナには厳しい川だと感じました。アブラハヤが多かったです。
上桂川とは
大堰川の流れは日吉ダムに行きつき、亀岡市内を通り、保津渓谷、京都観光で有名な嵐山の目の前を流れ、淀川に合流します。通称上桂川と呼ばれています。京都市からは国道162号線を通り、高雄・京北経由で行けます。
住所こそ京都市左京区、右京区ですが、京都市街地とは思えないほどの緑あふれる所です。2005年に京北町が京都市に併合されたようです。上桂川漁協が管轄し、釣りチケというサイトで遊漁券が購入できます。
日券が3,000円と高めですが、18歳未満のこどもは遊漁券が不要です。漁協のパンフレットに明言しており、その心意気が好きです。
今年は上桂川をくまなく攻めるべく、年券7,000円を購入しました。3回行ったら元が取れます。行った渓谷は10箇所、延べ開拓日数は5日間です。順にみていきましょう。
アマゴ集中放流区
堰の横に駐車場があり、民家もあるような本流を能見川の上ぐらいまで釣り上がりました。
4月の上旬、良いポイントには放流魚と半天然のアマゴがいました。幸運なこと、自分以外の釣り人はおらず、集中放流区の最上流まで河川を独占できました。
解禁日から半月以上経っており、成魚は釣られているのでしょうが、結構釣れ残りがいました。川が蛇行して、良淵も多くあり、釣り甲斐のある渓谷です。
2時間ほど釣り上がり、8匹良型のアマゴが釣れました。ただ、入渓しやすい渓谷なので、入渓者が多いので、成魚は釣り切られてしまう気がしました。5月以降に入ったら、アブラハヤとハヤばかりの川なのでしょう。
名もなき源流
能見川を右手に通り過ぎ、本流を登っていくと左側に、小さな支流がありました。こういう支流大好きです。アマゴの楽園がある気配。
チビのアマゴが釣れました。魚影は濃いようで、各淵にチビアマゴがいます。沢は狭く、良い淵が続きます。目の間に砂防ダムがあり、上には天然のアマゴの楽園があるのでしょう。期待し登り上がります。想像通り良淵がありました。
最高の渓谷。うん。アブラハヤしか釣れませんでした。アマゴが全くでなくなったので、諦めて戻りました。
もしかしたら、上流にアマゴの楽園が出てくるのでしょうか??行った人がいたら、youtubeのコメントでこっそり教えてください。
キャッチ&リリース区間
上桂川漁協では上流にキャッチ&リリース区間を設定しています。 魚影が濃く、大物が釣れる気がするので、テンカラで釣りを始めました。
漁協のyoutubeチャンネルには、キャッチ&リリース区間に放流している動画を上げていました。しかし、放流動画とは裏腹に、ハヤが多く生息しており、あまごの姿があまり見えませんでした。ハヤは数匹釣れましたが、肝心のあまごは出てきてくれません。
支流に入り、やっとアマゴに出会いました。 テンカラで釣るあまごは嬉しいですね。出会えてくれたことに感謝!
早稲谷キャッチ&リリース区間
広河原の松上げ場の横を流れる早稲谷に入りました。
早稲谷は下流に砂防ダムがあり、その上流がC&R区間となります。テンカラで釣り上がります。下流の淀みにはアブラハヤがたくさん泳いでいました。
予想通り、アマゴは全く出てこず、アブラハヤが大量に釣れました。いつもなら、憎きアブラハヤ、生息域を減らせ!!と言い、下流に逃がしています。しかし、毛ばりで釣れるアブラハヤはエサが減らないので、アブラハヤでも嬉しいです。
上流で林業作業をしており、急に水が濁ってきたので、途中で釣りを辞めてしまいました。
寺谷川
京都市左京区花脊にあり、みつた荘・大悲山 峰定寺、花脊の三本杉など観光地も多い渓谷です。
谷が深くて、山を越えると八丁平や江賀谷(葛川)、大黒谷(久多川)といった良い渓谷があります。大悲山峰定寺の前まで車で登ることができます。その下流も良い渓谷で渓流釣りをしている人がいました。
峰定寺の上流は、普通車は通行できませんが、林道が並走しているので、比較的登りやすい渓谷です。
良淵が多いのですが、釣れる魚はアブラハヤばかり。アマゴが出てきてくれません。数年前の寺谷川の漁協マップにはアマゴのマークがあったものの最近のマップにはアマゴのマークがありません。漁協が放流していないんじゃないかと不安になりました。一時間ほど釣り上がり、チビアマゴを釣れました。
谷が深く、水量も豊富にあるので、上流には登れるものの、アマゴの期待が薄いので、ここで納竿しました。
別所川
別所川は京都の鞍馬寺から花背峠を越えて入れます。結構峠がきつく、道路沿いには良い渓谷があります。この川は賀茂川漁協が管轄する川で、3月下旬のイワナ解禁日に入った時は、良い釣果でした。
花背峠を越えた所が上桂川支流の別所川なので、上桂川の中ではアクセスしやすい渓谷です。HANA-Re、花背山の家など集落の下流に良い渓谷がありました。
駐車スペースもあり、チビアマゴも積極的にエサを食べに来ます。
漁協の放流活動が活発なのでしょう。渓谷も美しく、癒されます。
真新しい足跡も結構ありました。入渓者が多いのでしょう。トロ場にはアブラハヤもかなりいたので、夏ぐらいになるとかなり厳しい場所になるかもしれません。
別所川の源流域には、イワナが生息していました。おそらく天然のイワナなので、この情報を見て釣りに行かれる人は、全匹キャッチ&リリースしていただき、返しなしの針を使っていただくようお願い致します。
灰屋川
この灰屋川は京都市街地からは、貴船神社や貴船の川床から峠を越えて入れます。しかし、この道は、5月以降、観光客が多く来るルートで非常に混雑し、峠道が険しいので、下流から入るのが良いようです。
芹生庵の横くらいから入りました。
8月。渇水気味でアマゴの活性が低く、アブラハヤしか釣れません。アマゴの姿は見えるのですが、人の気配を感じるとすぐに逃げてしまいます。
今回からシマノのフィッシンググローブを使い始めました。白と黒コントラストが美しく、アブラハヤですら、崇高なものに見えてしまいます。リンクを張るので、興味がある人は是非!!
上流は一般道は通れませんが、林道があるので比較的登りやすい渓谷です。国土地理院の地形図を見ると枕石溶岩の場所もあり、面白い地質構造をしています。
源流域で、現地で調達した川虫を使い、ようやく1匹チビアマゴが釣れました。
灰屋の滝より下でも釣りしました。水量が多く、増水時は登りづらいです。漁協が放流しているようで、アマゴもいるのでしょうか。しがし、8月なので釣れるアマゴは釣られ切っていてアブラハヤしか出てきてくれませんでした。
井戸祖父谷川
井戸祖父谷川は灰屋川より少し下流ある渓谷です。
砂防ダムの上流まで来て、渓相は良くポイントも多かったです。アブラハヤが多い渓谷でしたが、良型のアマゴもいました。アタリはあるものの、魚の活性が低く、テンカラでは釣ることができませんでした。
アブラハヤがとにかく多く、目視で泳いでいる所を度々目撃しました。 石仏峠、桟敷ヶ岳の一部から流れ出ており、標高が800-900mくらいの高さから流れ出ており、渓流魚にとって、少し標高が低い気がしました。水中での砂の堆積も多く、水苔の多さからアブラハヤが好きそうな渓谷だなと感じました。
特に上流域のアブラハヤの多さは尋常ではなく、最上流まで行けなかったです。
小塩川
小塩民宿の上ぐらいに駐車スペースがあり、そこから入りました。 入渓したすぐの所でアマゴが毛鉤に食ってきました。漁協が放流しているのかもと期待して登ります。
土日にもかかわらず、山では林業の間伐をしていました。綺麗な渓谷、森林が維持されているのは、休みも働かれている人がいるおかげなんですね。 標高800mほどの山から流れ出る川なので、アマゴ・イワナ域としては物足りなさを感じており、アブラハヤとハヤがメインの渓谷で厳しかった。 中流域まで砂防ダムが続いていました。
岩谷という地元の景勝地まで行くと、良い渓谷になり、アマゴがちらほら出てきました。相変わらず、アブラハヤメインですが、たまにアマゴが食ってくると嬉しいですね。
片波川
アブラハヤとハヤしかでませんでした。渓相は良いんですが、源となる山が800mぐらいなので、アマゴ・イワナ領域としては少し物足りない気がします。
森林整備が盛んで、土曜日だったのに、森林整備をされている人がいました。源流域には平安杉という歴史ある杉もあります。雨が降ってきて、あまりに釣果がなかったので、1時間ほどで帰りました。
能見川源流
能見川が上桂川水系で最も良い渓谷だと思っていました。上桂川は。広河原から美山に抜ける尾花谷川・根尻木東川が最上流になるのですが、禁漁区となっています。
事前に上桂川の渓谷を分析する中で能見谷が最も良い渓谷だと思っていました。この谷は能見峠(久多峠)の西側にある標高951mの光砥山を源としています。 京都市の北側は山岳地帯になっていますが、京都府の中で最も高い山は皆子山で971mで1,000mを越えていません。 渓流魚は水温の低い渓谷を好み、京都の渓谷はアマゴ・イワナなどの渓流魚にとっては少し厳しい環境です。
入渓個所は、能見峠と川が離れる手前からスタート。
アブラハヤが大量に釣れ、中流域までに2人でアブラハヤを20匹ほど釣りました。この能見川はヤマビルが特に多かったです。林道を歩くと、すぐにヤマビルが登ってきます。ヤマビル嫌いの人は頻繁に昼下がりのジョニーを振りかけた方が良いと思います。
ヤマビルに血を吸われると、その日血が出続けるだけでなく、数日後も体液が出るので、私は大嫌いです。アブラハヤとヤマビルの猛攻を受けながら登る事1時間、やっとアマゴが釣れました。
沢が2手に分かれており、左を選択。上流に進むとやっとアブラハヤいなくなり、アマゴ領域になりました。毛鉤に食ってくるアマゴ美しいです。今までの疲れが吹っ飛びました。おそらく天然のアマゴなのでしょう。丁重にリリースしました。
踏み跡のない渓谷
最上流には、上桂川史上最も大きいアマゴが釣れました。動画にしたので、是非ご覧ください。
以上です。
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