最近、食品・日用品などディフェンシブ銘柄の株価が下落しており、興味が湧いています。小林製薬の3-4年前(2019年10月11日)の株価は8,570円、現在(2023年11月3日)の株価が6,283円なので大分下がりました。
個人的な購入株価の射程圏内に入り、過去狙っていた銘柄なので、購入を検討に再び調べてみました。
家庭用品製造販売が主軸。
四季報
芳香消臭剤首位。
医薬品、健康食品などでのニッチ製品開発に定評
沿革
1919年 小林忠兵衛が名古屋市中区に創業(雑貨・化粧品店)
1967年 外用消炎鎮痛薬「アンメルツ」を発売し、家庭用品製造販売事業の基盤確立
1969年 水洗トイレ用方向洗浄剤「ブルーレット」を発売し、日用雑貨分野へ新規参入
1975年 芳香剤「サワデー」を発売し、芳香・消臭剤市場へ本格的に参入
1992年 医薬関連事業拡大のため、小林メディカル事業部を設置
1999年 株式上場
2001年 カイロ事業への新規参入のため、桐灰化学を子会社化
2002年 日立造船から健康食品事業(杜仲茶)の営業権を譲り受ける
2013年 日本メディカルネクストの全株式を三菱商事に譲渡、スキンケア事業を強化するため、ジュジュ化粧品を子会社化
2018年 スキンケア事業を強化するため、True Natureを子会社化
事業内容
区分 | 主要製品及び商品 |
国内家庭用品製造販売事業 海外家庭用品製造販売事業 ヘルスケア(医薬品) | アンメルツ、アイボン、のどぬ~る、命の母、ナイシトール |
ヘルスケア(口腔衛生品) | タフデント、パーシャルデント、タフグリップ、糸ようじ、ブレスケア |
日用品(芳香・消臭剤) | サワデー、無香空間、ブルーレット、消臭元、キムコ、トイレその後に |
日用品(雑貨品及び食品) カイロ | 熱さまシート、サラサーティ、ポット洗浄中、あせワキパット、ケシミン、オードムーゲ |
通信販売事業 食品及びスキンケア | エディケア、グルコサミン&コラーゲンセット、ヒフミドシリーズ、アロエ育毛液 |
業績
業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
連18.12 | 167,479 | 26,289 | 27,374 | 18,023 | 228.1 | 66 |
連19.12 | 168,052 | 26,355 | 27,851 | 19,139 | 244.1 | 73 |
連20.12 | 150,514 | 25,943 | 27,726 | 19,205 | 245.7 | 77 |
連21.12 | 155,252 | 26,065 | 28,015 | 19,715 | 252.4 | 83 |
連22.12 | 166,258 | 26,669 | 28,281 | 20,022 | 259.6 | 90 |
セグメント
財務諸表
資産
現金預金962億円(38%)
有形固定資産348億円(14%)
のれん71億円(3%)
投資有価証券285億円(11%)
投資不動産27億円(1%)
負債
有利子負債8億円(0%)
純資産
自己資本比率77%
配当性向35%
利益剰余金1,943億円(69%)
その他有価証券評価差額金103億円(4%)
損益計算
売上高
営業利益率16%
経常利益率17%
当期純利益率12%
広告宣伝費189億円(資産比11%)
研究開発費83億円(売上比5%)
キャッシュフロー
投資額(百万円)
科目 | 前期 | 当期 |
減価償却費 | 3,973 | 4,360 |
固定資産 に対する支出 | 4,185 | 16,229 |
自己株式の取得による支出 前期39億円、当期141億円
配当金の支払額 前期63億円、当期65億円
株価 個人的な購入価額
6,283円(2023.11.02)
時価総額490,388百万円(11/02)
配当利回り(会社予想)1.53%(11/02)
1株配当(会社予想)96.00(2023/12)
PER(会社予想)(連)23.67倍(11/02)
PBR(実績)(連)2.30倍(11/02)
EPS(会社予想)(連)265.45(2023/12)
BPS(実績)(連)2,735.31(2022/12)
・直近5期の平均EPS:246円
・進捗:39%(2Q)
・需要・顧客構造(+20%):
一般消費財であり、景気に左右されず、安定した収益を稼ぐことができそうです。
事業の地域は国内生産・国内販売ですが、固定資産比率を見ると、製造の多くは、外部の企業に任せており、製品開発・マーケティングに特化している気がします。販売面は化粧・日用品、一般用医薬品卸で業界最大手のPALTACが売り上げの半分近くを占めています。卸を経由して販売するビジネスなのだと思います。
海外売上比率が24%、海外有形固定資産比率が19%なので、海外比率は低いです。
競争環境(+10%):
研究開発費の支出が多く、競争力は高そうですが、一般消費者向けの製品であり、他社からも競合品が発売されることも多く、価格面の競争環境が厳しそうです。
ビジネスモデルの有望性(+20%):
海外売上比率が2割程度なので、新興国を中心に事業を拡大できそうです
全世界に供給可能な医薬品工場の建設のための投資を行っており、宮城の工場増設に多額の資金を投じています。
・株主優待(+25%):
100株単元で年二回豪華な製品がもらえるのは魅力的です。
・個人的な好み(+30%):
自己資本比率が高く、財務が盤石なのが魅力的です。前期と当期に大規模な自己株買いを行っており、株主還元に積極的な所も魅力的です。
日用でもお世話になっているので、親近感もあります。
個人的な目標株価
PER246×14倍=3,444
PBR2,735×0.7倍=1,915
プレミアム2,680×1.2×1.1×1.2×1.25×1.3=6,897
以上
コメント