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住宅ローン債務保証の安全保証(7164)

企業分析
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賃貸住宅を借りるためには、連帯保証人を付けるか、保証会社に補償料を支払う必要があります。オーナーとしては、家賃を払ってもらえないリスクやトラブル防止のため、保証会社つけてもらいたい気持ちは分かります。

さて、住宅ローンにも保証という仕組みがあり、保証を付けることで与信枠を増やしたり、金融機関から借り入れやすくなったりするようです。金融機関も返済が滞った時の債権回収はコストがかかり、貸倒リスクも高いので、リスクを外部に移転できるのはメリットだと思います。全国保証は、住宅ローン保証の最大手であり、金融機関のニーズとも合致し、成長が期待できると思います。

しかし、私は、金融機関は信頼のおける人を見つけ、債権回収も仕事だと考えており、それを丸投げするのは怠慢ではないか?という気もします。

自分も数年前、新築マンションを購入し住宅ローンを組みました。連帯保証人が必要かと思いきや、抵当権を設定すれば、連帯保証人が不要でした。立地が良く、物件の価値が落ちづらいマンションだと、物件自体が連帯保証人となるのでしょう。住宅ローンもネット銀行で保証会社も必要なく、保証会社のビジネスモデルに好意的でありませんが、調べました。

住宅ローン保証の最大手。
独立系。
M&Aに積極的。
事業領域拡大目指しベンチャー投資も

四季報

沿革

1981年 東京都千代田区大手町に信用保証事業を目的として設立

2012年 株式上場

2014年 民間金融機関のカードローン保証業務開始

2018年 YUTORO債券回収の株式を取得し子会社化(現:あけぼの債権回収)

2022年 四国総合信用との資本業務提携契約を締結

2023年 東日本保証サービスの株式を取得し子会社化

事業内容

会社名役割・分担
当社住宅ローンを中核とした信用保証業務
株式会社全国ビジネスパートナー当社の事務業務を受託
あけぼの債権回収株式会社債権管理回収業務の受託・債権買取業務
みのり信用保証株式会社住宅ローンを中核とした信用保証業務
筑波信用保証株式会社無担保ローンを中核とした信用保証業務

業績

業績売上高営業利益経常利益当期利益一株益()一株配()
22.348,84239,47040,55127,835404.9133
23.350,27239,88441,45628,584416.0148
24.351,63839,10241,58128,796419.1170

財務諸表 単位:億円(%:資産/売上に対する比率)

資産

現金預金1,253(27%)
投資有価証券2,757(59%)
政策保有株式は22億円であり、満期保有目的の債券が大半を占めています。

負債

有利子負債0.3

長期前受収益1,761(38%)

純資産

自己資本比率48%
配当性向41%
利益剰余金

キャッシュフロー

投資額

科目前期当期
減価償却費44
固定資産 に対する支出1120

株主還元

前期当期
自己株式の取得01
配当金の支払92102

株価 個人的な購入価額

5,507円(2024.10.28)

時価総額379,277百万円(15:00)
配当利回り(会社予想)3.58%(15:00)
1株配当(会社予想)197.00円(2025/03)
PER(会社予想)(連)12.58倍(15:00)
PBR(実績)(連)1.74倍(15:00)
EPS(会社予想)(連)437.66(2025/03)
BPS(実績)(連)3,170.87(2025/03)
ROE(実績)(連)13.37%(2024/03)

直近2期の平均EPS:418円

進捗:19%(1Q)

需要・顧客構造(▲10%):

住宅ローンを中心に約18兆円の保証債務残高を抱えています。純資産が2,251億円なので80倍ほどレバレッジがかかっています。

全国保証決算説明資料24年3月期

代位弁済率が0.08%なので、現状の水準だと1,250倍までならレバレッジをかけても大丈夫だと思います。回収率も7割程度あるので、余裕しろはあると思います。

景気が安定している時は、貸倒率は低く業績は安定していると思います。しかし、景気悪化時には貸倒率が急上昇し、貸倒損失、貸倒引当金の積み増しにより、業績が大きく悪化しそうです。

競争環境(+10%):

銀行・信用金庫・信用組合・JAとの確固たる関係を築いており、競争力は高そうです。

有価証券報告書24年3月期

ビジネスモデルの有望性(▲10%):

ここ数年、好景気で失業率も低く、低金利政策により、貸倒リスクが低く推移していたと思います。しかし、日銀の利上げにより、景気が悪化すると予想しており、しばらく業績は厳しそうです。

ネット銀行の台頭により、地銀・信金・信組の住宅ローンの顧客が取られている気がします。私もマンションを購入した時に、金利の安いネット銀行で住宅ローンを組みました。顧客層の中でも特に貸倒率の低い優良顧客がネット銀行に流れている気がします。住宅ローン保証のさらなる成長は厳しいと感じます。

株主優待(+10%):

100株1年未満で3,000円のクオカード、1年以上で5,000円相当のクオカードがあるのは魅力的です。

個人的な好み(▲10%):

自己資本比率が高く、財務が盤石です。満期保有目的の債券を多く有しており、保証債務が焦げ付いたときも安心です。

事業も財務も優良だと思うのですが、不動産価格に過熱感があり、景気の悪化により不動産価格が調整局面入りする気がしています。金利上昇により、オーバーローンの債務者の貸倒が増えるような気がしています。全国保証、少し気が退けます。

個人で住宅ローンを組んでおり、これ以上住宅ローン分野にリスクを偏らせたくないという思いもあり、購入には消極的です。

個人的な目標株価

PER418×14倍=5,852
PBR3,171×0.7倍=2,220
プレミアム4,036×0.9×1.1×0.9×1.1×0.9=3,560

※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。

以上

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