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「アサックス」の記事のアクセス数が増加しています
何かあったのでしょうか?
去年10月、アサックスの株主優待が大改悪しました
クオカードの優待利回りの低下し、
最低単元が500株(35万円程度)となりました
400株追加購入するか迷っているので、念入りに調べました
沿革
1969年 自営業者及び個人顧客への事業資金等の貸付を目的として設立(本店:長野市)
1970年 本店移転(東京都)
1983年 「貸金業の規制等に関する法律」の施行に伴い、貸金業登録
1995年 事業の効率化を図る目的で朝日不動産ローン、不動産賃貸業である富士商事(本社富山県)の2社を吸収合併し、経営統合を行う
2007年 株式上場
2015年 リースバックのフォーサイトを設立
事業内容
事業区分 | 事業内容 |
不動産担保 ローン業務 | 不動産を担保とする事業資金等の融資を行っております。 |
信用保証 業務 | 金融機関が行う不動産担保融資に対する信用保証業務を行っております。 |
不動産 販売業務 | 債権回収を目的とした不動産の取得及び販売を行っております。 |
業績(直近5期)
業績 | 売上高 | 経常 利益 | 当期 利益 | 一株益 (円) | 一株配 (円) |
単16.3* | 6,120 | 4,099 | 2,565 | 77.8 | 15 |
単17.3* | 6,261 | 4,237 | 2,740 | 83.1 | 15 |
単18.3* | 6,066 | 4,262 | 2,749 | 83.4 | 15 |
単19.3 | 6,002 | 4,269 | 2,763 | 83.8 | 15 |
単20.3 | 5,822 | 4,051 | 2,621 | 79.5 | 15 |
売上高は60億円前後で利益率が安定しています
財務諸表(20年3月期)
資産
現金預金27億円(4%)
営業貸付金723億円(95%)
破産更生債権0百万円
負債
有利子負債368億円(48%)
役員退職慰労引当金10億円(1%)
純資産
自己資本比率49%
配当性向19%
利益剰余金350億円(46%)
損益計算
売上高
営業収益率70%
経常利益率70%
当期純利益率45%
トピック
大株主が立会外分売を検討
大株主の状況(20年9月末)
氏名又は名称 | 所有株式数 の割合(%) |
株式会社フレキシブル | 33.34 |
草間 庸文 | 32.06 |
ビービーエイチ・フィデリティ・ピューリタン・フィデリティ・シリーズ・イントリンシック・オポチュニティズ・ファンド | 3.14 |
株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 2.88 |
UBS AG SINGAPORE – FUKUOKA RESIDENTS | 2.36 |
株式会社山和 | 2.34 |
光通信株式会社 | 2.30 |
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 1.28 |
ビービーエイチ・フォー・フィデリティ・ロー・プライスド・ストック・ファンド(プリンシパル・オール・セクター・サブポートフォリオ) | 1.19 |
草間 康子 | 0.82 |
計 | 81.70 |
フレキシブルは、草間裕子・草間雄介(35歳)・草間大樹が33.33%ずつ所有している草間家のファミリー会社です
3等分・・・
相続で揉めたくない配慮を感じます
草間庸文(71歳)は雄介氏の父で代表取締役会長です
過去には、草間庸文の令嬢が、上場企業最年少でアサックスの女性役員になっており、アサックスは株主構成も役員構成もどっぷり、草間家に支配されています
立会外分売とは
東証の取引時間外を利用して、大株主などの大量の所有株式を不特定多数に売り出す売買方法
ディスカウント
一般的に、分配実施日の前営業日の終値を参考に、数パーセントディスカウントされる
メリット
大株主
大量の株式を株価の値崩れを防ぎつつ換金可能
株主数を確保し、上場市場での昇格や上場維持が可能
投資家
前営業日の終値よりも安い値段で購入できる
買付手数料が無料
アサックスが立会外分売を発表
2020年10月28日に立会外分売を発表し、翌週に中止を発表しました
分売による流通株式数増加による株価下落を嫌気し、分売の実施前に株価が暴落したためです
誰の株が分売の対象だったのでしょうか?
1,319千株と大量に保有し、売却可能な大株主はフレキシブルのみなので、草間家が売りを決定したのだと思います
東証プライム市場維持に向けて
アサックスは東証1部に上場しています
東証は市場再編を目指しており、東証一部に相当するプライム市場では、時価総額や流通株式(額・比率)の基準が設けられる可能性があります
アサックスは、フレキシブルと草間氏だけで株式総数の6割以上占め、現状はプライム市場を維持は困難だと思います
ただ、アサックスは東証1部上場であることを大々的に広告で使っており、東証一部(プライム市場)に固執すると思います
今後、分売もしくは、自己株式買いをする可能性は高いと思います
アサックスの株式数は、
2016年3月末 2,561人
2020年3月末 22,568人
と激増しています
分売は、流通株式数が増加し、株価が下落する可能性が高いです
そこで、株式数も増加しているので、
自己株式の買いで流通株式比率を高めてもらいたいです
2021年3月期(2Q)の業績
前年同期比営業収益+4.2%(29億円)、経常利益+6.2%(20億円)、四半期純利益+6.3%(13億円)
営業CF
前期11億円、当期31億円
自己資本比率50.0%
前期9月比では貸付金残高が増加
→営業貸付金利息が増加し、増益
コロナ禍で繰り上げ返済が減少し、解約違約金収入は減少
コロナ禍でも、不良債権が増加しておらず、安定した業績を維持できているのは魅力的です
株価 購入価額
722円(2021.1.8)
2.49%(01/08) 配当利回り(会社予想)
18.00(2021/03)1株配当(会社予想)
(単) 9.51倍(01/08) PER(会社予想)
(単) 0.62倍(01/08) PBR(実績)
(単) 75.96(2021/03)EPS(会社予想)
(単) 1,156.05(2020/03)BPS(実績)
・直近5期の平均EPS:82円
・進捗:53%(2Q)
需要・顧客構造(+5%):
不動産担保ローンは、
期間:概ね1-5年
担保物件:大半が居住用不動産
1顧客当たりの平均貸付額:19百万円程度
と小口分散を図っています
不良債権は25億円程度で、
資産割合3%です
仮に、全部貸し倒れたとしても(20年3月期 当期純利益26億円)赤字にならない規模です
また、アサックスは好不況にかかわらず、「財務の健全性」を重視し、貸倒を抑えたローコスト経営を堅持しているので、不動産価格の下落時においても、業績悪化は緩やかになりそうです
(不良債権の状況)
前事業年度 2019年3月 | 当事業年度 2020年3月 | |
破綻先債権 | - | - |
延滞債権 | 746 | 1,868 |
3ヶ月以上 延滞債権 | 538 | 677 |
貸出条件 緩和債権 | ||
計 | 1,285 | 2,546 |
競争環境(▲5%):
不動産担保ローンは信託銀行系、消費者金融系、地銀信金と競合が多く、競争は厳しいと思います
その中で、自己資本比率が46%と高く、金融機関からの借入金金利も安いことから、不動産価格が下落し、他社が貸し渋りするタイミングでも貸付を継続できそうです
(借入金等明細表)
区分 | 当期末残高 (百万円) | 平均利率 (%) |
短期借入金 | 1,000 | 0.74 |
1年以内返済予定 の長期借入金 | 13,151 | 0.83 |
長期借入金 (1年以内返済予定 のものを除く。) | 22,603 | 0.68 |
計 | 36,755 | - |
ビジネスモデルの有望性(+10%):
スルガ銀行の不正融資問題やTATERUの預金通帳偽造など不動産業界の信用が失われています
また、金融庁が投資用不動産向け融資について検査を強化するといっており、暗に「地銀へ不動産投資向け融資の削減せよ」とシグナルを出しています
需要側は信用不足、
供給側は金融機関(主に銀行・信金)が不動産関連の資産を圧縮、もしくは審査厳格化することにより、お客が金融機関へ申し込みを行ってから貸し出しまでの期間が延びると思います
一方、自己資本が厚く、ノンバンクであるアサックスは、短期間で融資を実行できるので、他の金融機関よりも競争力があると思います
また、コロナ禍で急に資金調達が必要となる顧客も多く、短期間で融資を実行できるのは、強みだと思います
(金融庁)
株主優待(+10%):
500株以上で5,000円のクオカードがもらえます
優待の変更内容
2020年10月28日に優待の変更を発表しています
100株単元で2,000円のクオカードがもらえた時代は、2年という超短期で幕を閉じました
私は、
1年目は、2,000円×3枚(家族3人で100単元ずつ保有)
2年目は、2,000円×1枚(自分のみ100株保有)
取得しました
優待改悪で優待獲得のハードルが上がりましたが、優待利回りは
変更前:1単元で2,000円分のクオカード→2.8%
変更後:5単元で5,000円分のクオカード→1.4%
なので、依然として高いと思います
個人的な好み(+10%):
財務・業績の安定
金融機関でありながら、自己資本比率5割と非常に高いです
仮に金利が上昇しても、業績を維持できそうです
昔就職を検討
10年前就活の時に説明会に行きました
本社での説明会で、参加者は数名
採用担当者とも距離が近く、社員の人との交流もあり、新卒採用に積極的な企業でした
仕事は、不動産を担保にして借入をしたいお客様の物件を査定し、貸し出しを行うというもの
強みは、お客様の申し込みから査定までの時間が短いことでした
早さは資金に困っている個人・法人からすると魅力の一つですが、働き手としては「しんどそう」と思い、他の会社を見るようになりました
有報にも、原則新卒採用のみであり、入社3年かけて記入と不動産の専門知識を身に付けた一人前の営業社員として戦力化を図っていると記載がありました
従業員の規模の割に、リクナビを使って、社員の生の声を聞かせてくれるなど採用に積極的な理由も頷けました
個人的な目標株価
PER82×14倍=1,148
PBR1,156×0.7倍=809
プレミアム979×1.05×0.95×1.1×1.1×1.1=1,299
資金に余裕があったら、400株買い増そうと思います
以上
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