石油元売り銘柄、最後。
大手石油元売りであるENEOS・出光興産・コスモは、業績が良いのに、PER・PBRが恐ろしく割安です。どこも配当性向が低いのに、株価が低迷しているので、配当利回りも約4%台で魅力的です。
コスモは数年前、自己資本比率10%台と財務に不安を感じていましたが、今は2割超となり、財務にも余裕が出てきており、魅力を感じました。
石油元売り大手を傘下に置く持株会社。
四季報
上流の石油開発に強み。
風力発電など再エネで多角化
沿革
1939年 新潟県下の精油業者8社が合同の上、新会社を設立
1943年 四日市製油所が完成
1967年 現アブダビ首長国政府との間で利権協定を締結
2013年 双日エネルギーの株式を取得
2016年 四日市霞パワーを設立
事業内容
業績
業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
連18.3 | 2,523,106 | 111,868 | 116,850 | 72,813 | 865.8 | 50 |
連19.3 | 2,770,365 | 94,653 | 96,654 | 53,132 | 630.7 | 80 |
連20.3 | 2,738,003 | 13,893 | 16,285 | -28,155 | -334.8 | 80 |
連21.3 | 2,233,250 | 101,289 | 97,370 | 85,910 | 1,026 | 80 |
連22.3 | 2,440,452 | 235,303 | 233,097 | 138,890 | 1,659 | 100 |
セグメント
石油開発事業の売上比率は3.7%と低いですが、利益の寄与率は19%と高いです。
財務諸表
資産
現金預金803億円(4%)
棚卸資産3,760億円(19%)
有形固定資産8,466億円(44%)
投資有価証券1,187億円(6%)
負債
有利子負債5,837億円(30%)
純資産
自己資本比率23.5%
配当性向6%
利益剰余金3,434億円(18%)
損益計算
売上高
営業利益率9.6%
経常利益率9.6%
当期純利益率5.7%
キャッシュフロー
投資額(百万円)
科目 | 前期 | 当期 |
減価償却費 | 53,564 | 53,953 |
固定資産 に対する支出 | 83,925 | 54,233 |
株価 個人的な購入価額
3,505円(2023.1.13)
配当利回り(会社予想)4.28%(01/13)
1株配当(会社予想)150.00(2023/03)
PER(会社予想)(連)2.48倍(01/13)
PBR(実績)(連)0.53倍(01/13)
EPS(会社予想)(連)1,412.99(2023/03)
BPS(実績)(連)6,613.60(2022/03)
直近5期の平均EPS:769円
進捗:83%(2Q)
需要・顧客構造(▲20%):
売上・利益ともに石油事業が8割程度を占めており、国内の業績動向に大きく左右されます。
競争環境(+10%):
国内石油は、ENEOS・出光興産・富士石油・キグナス石油・太陽石油がおり、統合が進み、ENEOS・出光・コスモの3社に集約され、市場環境は厳しくなさそうです。
石油開発事業は、中東に強みがあり、資源価格が低迷した2019-2020年度の期間も黒字だったのが強みだと思います。
ビジネスモデルの有望性(+5%):
昔から風力発電事業を手掛けており、再生可能エネルギー事業が黒字です。グリーンエネルギー拡大の動きが続いており、今後の成長に期待が持てます。
株主優待(+%):なし
個人的な好み(+5%):
数年前と比べると、自己資本比率が上昇してきましたが、2割台とまだまだ低いです。一方、カーリースやカーメンテナンスなど車サービス業が強く、親近感を感じます。
石油の会社は、石油価格の下落時には、業績が大きく悪化するイメージがあり、石油関連株の購入は消極的です。ただ、寡占による競争力の高まり、事業ポートフォリオを考えると、依然と比べ振れ幅は小さくなったと感じます。
個人的な目標株価
PER769×14倍=10,766
PBR6,614×0.7倍=4,630
プレミアム7,698×0.8×1.1×1.05×1.05=7,469
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
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以上
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