友人が購入しており、興味を持ちました。中国経済の減速により、工作機械受注が伸び悩んでいましたが、足元、回復の兆しがあると感じています。新潟地盤の工作機械メーカーを公開買い付けしており、変化も大きいので調べてみました。
TOBで独DMGと経営一体化。
自動化で世界最大手格。
5軸、複合加工機など先端機種に強み四季報
沿革
1948年 奈良県大和郡山市において設立し、繊維機械の製造・販売を開始
1985年 繊維機械の製造を中止し、工作機械(高速精密旋盤)の製造・販売を開始
1979年 株式上場
2001年 太陽工機の株式を取得
2002年 日立精機及び日立精機サービスより営業の一部を譲受け
2005年 渡部製鋼所(源DMG MORIキャステック)の株式を取得
2009年 GILDEMEISTER AG(現DMG MORI AKTIENGESELLSCHAFT、以下、「DMG MORI AG」)との間で業務・資本提携を合意
2015年 アマダマシンツールの旋盤事業譲受契約を締結
2024年 倉敷機械の発行済株式を100%取得
事業内容
工作機械(マシニングセンタ、ターニングセンタ、複合加工機、5軸加工機、アディティブ・マニュファクチャリング機及びその他の製品)、ソフトウエア(ユーザーインタフェース、テクノロジーサイクル、組込ソフトウエア等)、計測装置、修理復旧サポート、アプリケーション、エンジニアリングを包括したトータルソリューションの提供
業績
業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
◇19.12 | 485,778 | 37,339 | 31,451 | 17,995 | 138.6 | 60 |
◇20.12 | 328,283 | 10,674 | 5,106 | 1,745 | 3.4 | 20 |
◇21.12 | 396,011 | 23,067 | 19,609 | 13,460 | 91.8 | 40 |
◇22.12 | 474,771 | 41,213 | 36,528 | 25,406 | 188.6 | 70 |
◇23.12 | 539,450 | 54,150 | 47,927 | 33,944 | 256.7 | 90 |
財務諸表 単位:億円(%:資産/売上に対する比率)
資産
現金及び現金同等物392(5%)
有形固定資産1,892(25%)
のれん856(11%)
その他無形資産1,009(13%)
負債
有利子負債1,137(15%)
純資産
自己資本比率35%
配当性向35%
利益剰余金923(12%)
損益計算
売上高
営業利益率9.9%
当期純利益率6.2%
キャッシュフロー
投資額
科目 | 前期 | 当期 |
減価償却費 | 240 | 265 |
固定資産 に対する支出 | 411 | 425 |
株主還元
科目 | 前期 | 当期 |
自己株式の取得 | 0 | 0 |
配当金の支払 | 42 | 43 |
株価 個人的な購入価額
2,748円(2024.11.7)
時価総額390,094百万円(11/07)
配当利回り(会社予想)3.64%(11/07)
1株配当(会社予想)100.00円(2024/12)
PER(会社予想)(連)37.37倍(11/07)
PBR(実績)(連)1.29倍(11/07)
EPS(会社予想)(連)73.53(2024/12)
BPS(実績)(連)2,134.31(2024/12)
ROE(実績)(連)13.21%(2023/12)
自己資本比率(実績)(連)35.0%(2023/12)
直近5期の平均EPS:136円
進捗:-(3Q)
需要・顧客構造(+5%):
地域別売上収益の構成比率を見ると、日本が16%で欧州向けが50%を占めています。海外比率が高く、特定地域に依存していないのが魅力的です。
競争環境(+20%):
工作機械は、ファナック・ヤマザキテック・ジェイテクト・オークマが大手であり、中堅規模の会社を含めるとかなりの企業数があり、競争環境は厳しそうです。
しかし、DMG森精機の扱う製品は、高精度が求められるものであり、技術やソフトやアフターサービスによる参入障壁は高そうです。
ビジネスモデルの有望性(+10%):
2024年11月1日に太陽工機を完全子会社化すると発表しました。太陽工機は新潟地盤の工作機械中堅であり、立形研削盤で国内首位となっています。元々DMG森精機が5割超有していました。事業再編に積極的であり、製品ラインナップの強化、重複事業の効率化による成長に期待が持てます。
株主優待(+%):なし
個人的な好み(▲20%):
工作機械業界は景気の変動に左右されやすく、景気後退期には業績が大きく悪化しそうです。DMG森精機の自己資本比率は3割台と高くありません。業績が悪化した時に研究開発投資の削減、事業売却、リストラ等の処理を求められる可能性もあると思います。
個人的な目標株価
PER136×14倍=1,904
PBR2,134×0.7倍=1,494
プレミアム1,699×1.05×1.2×1.1×0.8=1,884
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
以上
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