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パーク24、レンタカー・乗用車市場を取り込み、持続的な成長に期待

企業分析
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パーク24の3Q決算発表が9月17日にあります。パーク24の株式に多額の資金を投じているので、決算が楽しみです。パーク24は国内市場をメインとしており、人口減少による内需縮小の向かい風を受けている中でも、中長期で成長し続けられる企業だと思います。
パーク24は、カーシェア事業で圧倒的なシェアを有しています。レンタカーという巨大な市場をタイムズカーのカーシェア事業が吸収し、2倍程度の成長も期待できると思います。また、乗用車を所有する価値観を変えることで、事業の10倍程度の潜在的な市場を生み出すことができると思います。
パーク24の車両保有数は、24年7月時点で68千台です。レンタカーの乗用車数は24年3月末時点で631千台となり、タイムズカーのシェアは約10%です。乗用車数は22年末時点で78,524千台となり、タイムズカーのシェアは約0.1%です。成長余地を感じませんか?調べてみました。

レンタカー市場との競合

パーク24は2009年にマツダレンタカーの株式を取得し、本格的にカーシェアリング事業を開始しました。全国の空港、主要駅にタイムズカーのレンタカー屋さんがあるのは、マツダレンタカーの店舗の名残だと思います。
さて、タイムズカーはカーシェアではシェア8割を有していますが、利用者が車を借りる観点で見た時にレンタカーと競合関係にあります。

レンタカー市場シェア

2024年9月、各社のHPやネットで記載されている各社の保有台数、各社のHPで保有台数を記載していない会社は、ネットの情報をもとに乗用車台数をまとめ、円グラフにしました。

トヨタレンタカーがシェア4割を占め、オリックスレンタカー、タイムズレンタカー、ニッポンレンタカーがシェアを握っています。

トヨタレンタカー

トヨタレンタカーは、トヨタ自動車系のレンタカーの会社ですが、トヨタの販売店がレンタカー事業を運営しています。
トヨタ自動車は、世界を代表する自動車メーカーですが、販売店会社は全国各地に200社以上存在し、地場資本により運営をしています。トヨタ自動車は販売店との距離を取り始めており、直営店は東京のトヨタモビリティ東京のみになりました。
トヨタレンタカーは、全国統一的な運営を行っているわけでなく、地場の販売店の原理で店舗出店・車両増車を決めているのだと思います。仮に、タイムズカーにシェアを取られ、業績が悪化しても、簡単には車両台数の削減・店舗削減を進めなさそうです。
トヨタレンタカーは保有台数を増やしており、パーク24の強力なライバルになると思います。トヨタの販売店では、自動車整備工場を有しており、レンタカーの車両整備も行うことができ、販売店との人員交流もできるので、競争力が高そうです。トヨタはトヨタシェアを手掛けています。

しかし、トヨタシェアを使った感じ、タイムズカーの脅威ではありますが、利用料金・設置車両・サービスともに、タイムズカーよりもイマイチなので、現時点では大丈夫そうです。販売店がメインなので、カーシェアに対する熱量が不足していると感じます。

2020年6月にトヨタシェアを試してみました

『トヨタシェアを試してみました』
トヨタシェアを試してみましたタイムズカーシェアと同じような利用時間を予約し、車を利用できるカーシェアです トヨタ系のディーラー、トヨタレンタカーに配車されてい…

オリックスレンタカー

金融業のオリックスが運営するレンタカーで、オリックスはオリックスカーシェアも運営しています。オリックスの株も有しているので、頑張ってもらいたいです。
しかし、料金とサービスともに、タイムズカーの競争力が高く、最近は全く使っていません。

ニッポンレンタカー

ニッポンレンタカーの親会社は東京センチュリーです。東京センチュリーは伊藤忠商事グループであり、伊藤忠商事はビックモータ救済に名乗りを上げました。ニッポンレンタカーは業界でのシェアは低く、動きはありませんでしたが、伊藤忠主導により、カー業界の再編可能性もあると思います。

東京センチュリーのブログ
https://www.hikako8amago3iwana3.com/8439-2

伊藤忠が出資する駐車場のパカラ
https://www.hikako8amago3iwana3.com/paraca4809

レンタカーは利便性・人手不足で劣勢では?

レンタカーは店舗設置・店員の設置などでカーシェアと比べるとコスト的に劣っていると思います。特に人手不足により、安い人材・長時間働ける人員が減ってきており、事業環境が悪化していると思います。
また、レンタカーは店舗を有しており、従業員により車両の点検・返却手続きを行う必要があります。店舗の営業時間に制約され、車の運転開始までの時間を過大に有してしまいます。レンタカーの主戦場はビジネス需要ですが、各都市・主要駅でのカーシェア設置台数が増えてくると、従来レンタカーを利用していた層が、カーシェアに移行すると思います。
タイムズカーのCMでは、ビジネスマンの利用目的のCMを増やしており、ビジネス需要を中心にシェア拡大の傾向は続くと思います。

実際、新規の車両台数では、カーシェアがレンタルを上回っています。

参考)経済産業省 好調が続くレンタカー、伸びるカーシェアリング

現在、タイムズカーのシェアは2割ですが、タイムズカーがレンタカー市場に食い込み、過半シェアは取れると思います。業績的には、現状の2倍規模まで成長できると思います。

乗用車の利用分類

若い世代でカーシェアの利用が進んでいるイメージがありますが、年配の人達も車の更新を期に、車を買い替えず、カーシェアに移る人が増えている気がします。
車で通勤する層、地方の交通手段が自家用車である地域では、乗用車の購入需要は今後もあり続けると思います。一方、都市部の公共交通手段が整っており、週1回しか車を利用しない層は、車好きでなければ、車の購入からカーシェアに移行すると思います。カーシェアの設置台数が増加し、利便性が増すと、乗用車からカーシェアに移行する人が増え、呼び水的に利用率は拡大してくると思います。

自動車保有者の運転頻度

さて、自動車所有者の運転頻度について検索すると、都市部30~40代ファミリー層の自動車所有者の調査では、

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000016981.html

約過半数が週1~2回の頻度より少ない利用ということです。

価格ドットコムのアンケートでも、

No.062 車の購入意識調査!-電気自動車、ハイブリッド…注目されているのは!?-

3分の1が週1~2回の頻度より少ないということです。特に都市部の週末ドライバーの比率が高くなっています。

乗用車から潜在的な置き換え需要

乗用車数は22年末時点で78,524千台です。レンタカーは1%未満であり、その他は所有とカーリースなどです。仮に乗用車ユーザーが78百万人いるとし、3分の1の人がカーシェアに移行できると考えた場合、26百万人の需要が生まれます。
24年7月時点でタイムズ会員が2,833千人なので、約10倍の新たな需要が存在しており、パーク24の成長余地は大きいと思います。

株価指数

1,779円(2024.9.13)

時価総額304,295百万円(09/13)
配当利回り(会社予想)0.28%(09/13)
1株配当(会社予想)5.00円(2024/10)
PER(会社予想)(連)15.17倍(09/13)
PBR(実績)(連)4.45倍(09/13)

EPS(会社予想)(連)117.27(2024/10)
BPS(実績)(連)399.93(2024/10)
ROE(実績)(連)35.67%(2023/10)
自己資本比率(実績)(連)18.9%(2023/10)

最近近所のタイムズカーシェアの設置台数が増加していますが、それ以上に利用率が高い気がします。土日祝日は、全車両埋まっている気がします。車両を直前でキャンセルしても、そのキャンセルはすぐに埋まっています。

着実な業績成長に期待が持てます。5年10年単位で、徐々に株価が上昇していけば良いなぁと思います。

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