ホンダを調べた時に、二輪自動車の販売台数の多さに驚きました。
普段、ヤマハやKawasakiのバイクを見ることが多く、ホンダのバイクをあまり見ません。それもそのはず。ホンダの二輪事業は、国内売上比率が4%で、アジアが60%、北米が11%と、海外偏重となっています。
インドを始め、東南アジアの経済発展が期待されており、ホンダの進出とともにアジアで強い、ニチリンを調べてみました。
独立系自動車ホース大手。
四季報
2輪車ブレーキホース高シェア。
ホンダ主体。熱交換器(IHX)も
沿革
1914年 鈴木商店の子会社より分離独立、日本輪業として、神戸市に設立、自動車タイヤ・チューブ、各種ゴムホースおよび工業用ゴム製品の製造・販売を開始
1934年 大阪セドライト工場建設、人造絹糸製造用フェノール樹脂製品の製造開始
1997年 株式上場
2008年 ベトナムに子会社設立
2010年 インドに子会社設立
2011年 インドネシアに子会社設立
事業内容
自動車用ホース類の製造・販売
事業拠点
業績
業績 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期利益 | 一株益(円) | 一株配(円) |
連20.12 | 51,505 | 4,311 | 4,453 | 2,380 | 167.2 | 45 |
連21.12 | 58,260 | 6,841 | 7,531 | 4,781 | 336.0 | 83 |
連22.12 | 64,172 | 7,678 | 8,452 | 4,578 | 324.5 | 90 |
セグメント
財務諸表
資産
現金預金184億円(25%)
有形固定資産217億円(30%)
投資有価証券36億円(5%)
負債
有利子負債25億円(3.5%)
純資産
自己資本比率63.7%
配当性向27.7%
利益剰余金368億円(51%)
損益計算
売上高
営業利益率12.0%
経常利益率13.2%
当期純利益率7.1%
キャッシュフロー
投資額(億円)
科目 | 前期 | 当期 |
減価償却費 | 23 | 26 |
固定資産 に対する支出 | 17 | 22 |
株価 個人的な購入価額
3,270円(2023.12.29)
時価総額46,995百万円(12/29)
配当利回り(会社予想)4.34%(12/29)
1株配当(会社予想)142.00(2023/12)
PER(会社予想)(連)8.13倍(12/29)
PBR(実績)(連)0.86倍(12/29)
EPS(会社予想)(連)402.17(2023/12)
BPS(実績)(連)3,791.84(2022/12)
直近5期の平均EPS:269円
進捗:79%(3Q)
需要・顧客構造(▲10%):
自動車産業への依存度が90%以上であり、特定の自動車メーカーの系列に属さず、独立系で事業を行っています。国内売上比率は5割で、北米・中国・アジアへの売上比率が高いです。自動車業界は、景気によって業績が大きく左右されますが、二輪車事業は、比較的景気の影響が小さく、事業は安定していそうです。
競争環境(+10%):
ゴム製品の自動車分野を扱っている会社は、藤倉コンポジット、西川ゴム工業、朝日ラバー、ニチリン、フコク、ニッタ、櫻護謨、住友理工、バンドー化学、NOKなどがおり、競争環境は厳しそうです。
しかし、ニチリンの日本国内での二輪車用ブレーキホースのシェアは100%近くを確保しています。ニチリンのアジア地域の利益率も高く、世界的に競争力が高い製品を有しております。そのため、ニチリンの扱っている製品が激しい価格競争に陥ることはなさそうです。
ビジネスモデルの有望性(+5%):
インドを始め東南アジアに早くから工場新設などの拠点を築いており、これらの地域の経済発展が期待されており、ニチリンの成長に期待が持てます。
株主優待(+5%):
1年以上保有が必要ですが、持株数に応じてクオカードがもらえるのは魅力的です。
個人的な好み(▲10%):
自己資本比率が高く、財務が盤石です。また、2023年2月に連結配当性向35%を目標に掲げ、自己株式の取得も積極的に行うことを発表しました。財務・業績が安定し、総還元性向が高いのが魅力的です。
ただ、今まで、自動車部品メーカーであるエイチワン・ジーテクト・ユニプレス・ヨロズ・東プレで失敗してきました。損失回避バイアスが大きくなっており、購入に消極的になっています。
個人的な目標株価
PER269×14倍=3,766
PBR3,792×0.7倍=2,654
プレミアム3,210×0.9×1.1×1.05×1.05×0.9=3,153
※ブログは個人的な趣味で、株式購入可否は自己判断でお願いします。
以上
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